この青い地球に

地球は青かった」とかつてガガーリンは言った。(はてなダイアリーによると本当に言ったという記録はないらしい。言っといてくれそこは)

とにかく、地球は青いらしい。先程から「地球」と打つと出てくる絵文字🌍も青い。

僕も地球に生まれたのだが、生まれてこのかた肉眼で見たことはない。おそらく、地球人の0.1%ほどしか自分の住む星を見ることは出来ないだろう。※追記あり

ところで、なぜ地球は青いのだろう?検索してみるととても分かりやすく解説してくれるサイトがあった。以下、引用である。

 

地球の表面の70%は海におおわれています。宇宙(うちゅう)から見て、青く見えるところは海なのです。
では、なぜ海は青く見えるのでしょうか。その理由はいろいろありますが、一番大きな理由は、太陽の光です。
太陽の光は、にじの7つの色がひとつにまざりあったものです。7色のうちの青の光だけが海の深いところまでとどくために、海は青く見えているのです。ほかの色はとちゅうで海水に吸収(きゅうしゅう)され、消えてしまうのです。

参照:https://kids.gakken.co.jp/kagaku/110ban/text/1340.html

 

…なるほど。

普段生活していて、自分が地球にいると感じることはない。狭い世界で生きることに一生懸命で、外に広がる広い世界を感じる暇など無いからだ。だが、夜に煙草を吸いながら星空を眺めていると、太古の人々が名前をつけた星たちが光っている。詳しくはないが、おそらくギリシャ人とかが名前をつけたのだろう。と、いうことは遠く離れた国でも同じ星を見ているはずだ。この狭い世界も地球の一部なのだ。冬は特に星が綺麗に見えるので、自分が地球という一惑星に住んでいるのだなと実感する。とてもぼんやりとだが。

 

地球を想像するたびに、一緒になって思い出すことがある。

四年生の頃、学校行事で半成人式というものがあった。ちょうど10歳、半成人になるのでみんなで歌を歌ったりする会である。

こういう会に付き物なのが一人一人がフレーズを言っていくアレである。正式名称は分らないが「楽しかった〜」「運動会〜」みたいなやつだ。半成人式の前に誰がどのセリフを言うか決める時間があった。そして、たくさんのセリフの中に「この青い地球に」というセリフがあったを見つけた。

言いたい。「この青い地球に」を。当時の小島少年は真っ先にそう思った。

半成人式とは親も参加する。小学生にとって一番の魅せ場だ。しんと静まり返った体育館で、人一倍心を込めながら「この青い地球に」と言いたい。「この青い地球に」。なんてかっこいい言葉なのだろう。このセリフは半成人式の主役級、給食で言えば揚げパンレベルだ。「運動会〜」とか「遠足〜」などという言葉は全てきゅうりの酢の物である。

「自分の言いたい言葉に丸をつけて」と先生が言った瞬間、僕は黒板までダッシュし、「この青い地球に」の部分に丸をつけた。誰にも譲れなかったからだ。ところが、あまりに急ぎすぎて手元が狂ったのか、間違えて隣に丸をつけてしまった。隣の言葉は「生まれた」だった。半成人式本番、学年一優秀だった同級生が言う清々しいくらいの「この青い地球に」の後に、小さく「生まれた」と言ったのを今でも覚えている。

 

大事な瞬間に焦ってはいけない。

半成人時代の反省である。

 

※追記:「マジで今まで地球を肉眼で見たことのある人は世界人口の何%なのだろう?」と思い、今まで宇宙に行った宇宙飛行士の数と世界人口で計算したところ0.000017%でした。少〜〜)